私が生徒たちにレッスンする時に、いつも心がけている事があります。
それは、如何に弾き心地が良くなるようにアプローチできるか、を追究する事です。

音楽が好き、という方たちは、皆さん素晴らしい感性をお持ちです。
本当はこう思っている、とか、こんなイメージで演奏したい、など、
とっても魅力的な発想を持っているのです。

しかし、ちょっとしたテクニック上の不具合や、
ソルフェージュ的な習熟度の不足など、様々な要因がネックとなり、
皆さんの魅力的な発想が良い形で発揮されない事が多いのです。

生徒たちの弾き心地の悪そうなところを見つけ、
弾きやすくなる為のちょっとした工夫をする事で、
別人のように見違えるような素晴らしい演奏に早変わりする事が多々あります。

そんな時、生徒ご本人もビックリしていて、また嬉しそうです。

ただ、それは私が良いアイディアが見つかって大当たりすれば、
うまくいく、という訳ではないようです。

生徒自身も、上手くなりたい、どうやったら思うように弾けるようになるかな、
という気持ちを持って取り組んでいく事が、必要だと思います。

生徒の心意気や向上心があれば、私のアイディアもより命中するようです。

そして、この命中の瞬間がやってきた時は、
私の想像する生徒の演奏の改良版以上に、
更にその生徒のオリジナルの魅力という付録がついてきます。

この瞬間は、最高の気分です。やったぁ!!!と思います。
今週は、この気分を何度も味わえています。嬉しい限りです。