今日は朝、ソプラノ歌手と伴奏合わせをし、それから生徒のレッスンをした後、
ヴィオラとの伴奏合わせ、名曲三昧の一日でした。

今日合わせた曲の中の一作品、ブラームスのヴィオラとピアノの為のソナタ 作品120-2、
この曲は最初はクラリネットの為に書かれましたが、
翌年にブラームス自身の手でヴィオラ用に編曲されました。

本当に本当に、素晴らしい名曲です。
あまりに素晴らしいので、どう弾いても満足できない!
完全主義で物凄く吟味されて書かれた一音に込められたものに思いを馳せると、
どう弾いても陳腐なものに感じられてしまう・・・
この作品に求められた境地には、永遠に辿り着けないのでは・・・

ヴィオラとクラリネットでは、
同じ音型でもテクニック的な難しさに随分差があります。
まあ、Es-durという調性からしてもそうですが、
恐らくは比較にならないほどヴィオラでの演奏の方が難しいです。
(自分は、ピアノ以外は何も弾けないので、大きなことは言えませんが・・・
クラリネットの方、ごめんなさい。怒らないでくださいね~)
また、得意な音域も違います。
クラリネットは、扱う音域の中で中低音に魅力ある音色が出しやすいですが、
ヴィオラはやはりC線よりは高音になった時の方に音量も表現力も出やすいです。

なので、アゴーギクもフレージングも、かなり違ったものになると思います。

恐らくは緻密に考え抜かれて書かれている筈なので、
クラリネットで着想した時のイメージと、ヴィオラ用にした時のイメージの差について、
ブラームスに会えるのならば、聞きに行きたいです。

何か文献が残っていないか、探してみたいと思います。

で、探し物をしていたら、別のものに引っかかってしまいました。
それは、最晩年の作品とされている「11のコラール前奏曲 作品122」です。
クララ・シューマンが亡くなり、絶望の中、
またブラームス自身は末期の肝臓癌で苦しむ中、
この作品を書き終えた翌年に息を引き取りました。

コラールの中には、バッハのマタイのモチーフが現れます。
マタイを聴いてからこの作品を聴いてみるしかない。

11曲からなるオルガン曲ですが、
この中の6曲をブゾーニがピアノ曲にアレンジしている様です。
弾いてみたい!楽譜を探してみようと思います。
先ずは、オルガンのCDを注文してみよう。