ブラームスの最期の作品とされているのが、数少ないオルガン曲である事には、
ブラームスの心境を紐解くきっかけとなる意味が
込められているように思われます。

自己の内面を厳しく厳しく見つめて問いただす、
妥協を許さない姿勢を持ち続けたブラームス。

親しき友人が次々亡くなり、クララ・シューマンも亡くなり、生きる意欲を失い、
自らも癌に侵され、死が目前に迫っている事を意識せざるを得なかった状況。

そんな最期の時期に書き終えた作品が、11のコラール前奏曲 Op.122 です。
完成後は日に日に衰えていきました。

ブラームスの交響曲第4番が公開の場で演奏されました。
体調も酷い状態だったが、ブラームスは出向いていき、
聴衆からは大きな拍手が送られた。
その聴衆の喝采を感謝で受け留めたブラームスは、
立ち上がって深々お辞儀をし、涙を流した。
この時は、ブラームス自身も人生の最期を悟っていたかも知れないし、
聴衆もブラームスの偉業を讃え、生の姿を見るのは最後になるかもしれない、
その生身のブラームスに、感謝のメッセージを拍手に込めたのかも知れません。

CDを2枚、Amazonで注文しました。
iPodに入れて、明日の出勤中に聴こうと思います。
仕事前に聴く曲じゃないかな・・・・
brahmsCD

この作品の11曲中6曲を、ブゾーニがピアノ独奏曲に編曲しています。
楽譜を探しましたがなかなか売られていなくて、
輸入楽譜専門店に問い合わせし、海外に注文を出してもらいました。
船便で頼んだので、随分時間がかかりました。
scorescore1
オルガン作品は、ペトルッチライブラリーで無料ダウンロードできました。
オルガン作品とブゾーニ版を併せて、作品を味わってみようと思います。