約一か月前、突然のピンチヒッターの依頼がありました。
モーツァルトの「フィガロの結婚」の公演で、
コレペティが事情があって急遽降板となり、
その代役を務めさせて頂きました。
オペラアリアの単発での伴奏はいろいろと手がけてきましたが、
予てから、オペラ1本通して伴奏してみたい、と願っておりました。
ただ、それなりの繁雑期で練習時間もあまり取れない時期に、
約3時間もあるオペラ全曲を譜読みするのは、かなり大変。
でも、自分がどれだけ望んでも、チャンスがなければ経験できないこの機会。
勇気を出して、お受けさせて頂きました。
このお話を頂いてから、全曲通し練習日まで、たったの5日間。
必死に譜読みし、深夜に2種類のDVDを見て、
CDも1つは持っていましたが、新たに調達し、
重たい楽譜を抱えて、悪戦苦闘。
普段の仕事も勿論予定通りこなしましたので、
1日の練習時間は頑張っても1時間取るのが精一杯。
ピアノに向かう練習時間トータルたったの5時間で、
3時間もの曲を読まなければならない。
本番はオーケストラですが、セッコ・レチタティーヴォのチェンバロを担当。
場面場面のストーリーは勉強しましたが、
セリフをテンポの中で読む練習までは時間がない。
本来ならばプロンプターできる能力が必要なのですが。。。
しかし、限界まで頑張りました。
本番は2週間ほど前に、何とか無事に終わりました!
本当に素晴らしい経験をさせて頂きました。
どれだけ、ガクッと疲れが出るのか、と思いましたが、
モーツァルトの溌剌とした音楽のパワーに元気を頂き、
前向きな楽しい気分でワクワク感が止まりません。
本番後も暫く、というか未だに、フィガロの結婚の断片が、
頭の中にこだまします。
やはり、モーツァルトは天才です!本当に素晴らしいです。
そんな事、以前から当然知ってはいましたが、こんなに凄いとは!
改めて驚いています。
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