Okakura_Tenshin
岡倉天心(1863年2月14日~1913年12月26日)は、明治時代の美術家、思想家、文人、哲学者。
急激な西洋化の荒波が押し寄せた明治という時代の中で、日本の伝統美術の優れた価値を認め、
近代日本美術の発展に大きな功績を残しました。
横山大観をはじめ菱田春草下村観山などそうそうたる画家たちを育て上げました。
師の天心と弟子たちは固いきずなで結ばれていて、天心が東京美術学校校長の座を追われた時には、
一緒に学校を去って、日本美術院を立ち上げたそうです。
「人の型を踏むな」「芸術は無窮を追え」と独創性を求めた天心。弟子たちはその言葉を座右の銘としました。

『茶の本』『東洋の思想』など、著作も多く残されていますね。是非読んでみたいです。
数々の名言が残されていますので、紹介させていただきます。
今の時代を生きる我々にも、心にビンビン強烈に響いてくる、物凄いパワーです。

*歴史の中に未来の秘密がある。
我々は、我々の歴史の中に、我々の未来の秘密が横たわっているということを本能的に知る。

*古いものが解体されて初めて、再創造は可能となる。

*凡庸な産物をたくさん集めるよりも、ただひとつの傑作に接する方がより多くのことを教えてくれる。

*日々の暮らしぶり、そのなにげない仕草のうちに、内心の動きはあらわれる。

*人生にせよ、芸術にせよ、これからさらに成長していく可能性があればこそ生き生きしたものとなるのだ。

*自己中心的な虚栄というものは、芸術家、鑑賞者いずれの側であっても、
共感を育むうえで致命的な障害となるのである。

*現代の芸術家は、技術に溺れるあまり、滅多に自身を超えるということがない。

*芸術鑑賞に必要なのは心と心が共感し、通い合うことだが、そのためには、
たがいに謙譲の気持ちを持ち合わねばならない。
鑑賞者は作者の言わんとするところを受け止めるのにふさわしい態度を養わねばならないし、
作者の方は自分のメッセージをどう伝えるのか心得ていなければならない。

*いくつもの音楽を同時にきくことができないように、美というものは、
なんらかの中心となる要素に集中して初めて本当に理解することができるのだ。

*茶道の本質は不完全ということの崇拝にある。
不可能を宿命とする人生のただ中にあって、それでも何かしら可能なものをなし遂げようとする心やさしい試象が茶道なのである。

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