「あの曲弾きたい!」そんな申し出は、大歓迎です。
素敵な曲に憧れる気持ち、また、その楽曲を自分自身の手で奏でてみたい、という積極的な気持ちは素晴らしい事です。
ただ問題は、テクニックレベルの丁度よいアレンジがなかなか無い事。
また非常に困ったことに、本来の楽曲の雰囲気が全く損なわれていたり、和声的に酷い!という問題アレンジもたくさん市販されています。誰でも容易に出版できるようになったこの時代、ユーザーが賢くならなければ変なものを掴まされてしまいます。和声学やソルフェージュ能力の重要性を感じます。

楽譜をたくさん訂正しながら使う事は、教育上あまり良くないと思いますので、自分で編曲するしかない、という訳で、クラシックの楽曲でしたら私自身がアレンジをしています。希望した生徒の表情から、その曲のどの部分に惚れたのかが検討がつく上、手の大きさやテクニックレベルがわかっているので、オーダーメイドでアレンジが出来ます。
作曲家の意図した音楽をある程度損なわないよう、その楽曲の魅力とテクニックレベルの釣り合いのとれる場所をみつけるのは、なかなか時間もかかり大変な作業ではあります。昨晩も深夜までかかってアレンジ1曲を完成させました。