一昨日、脱力奏法についての考察をblogの中で、
「中途半端に力が入っている方が、簡単です」
と書きましたが、その意味について言及したいと思います。
例えば、体操選手が、神業にも見える宙返りの後、
ピタリ!と吸い付くような着地をする場合と、
最高のタイミングからほんのちょっと何かがズレて、
踏ん張って着地を決める場合、
この二つの例をイメージしてみたいと思います。
踏ん張って辛うじてステップアウトせずに決められた時は、
踏ん張るために身体に負担がかかると思います。
恐らく、吸い付くような完璧な着地は、
余計な緊張はなく、最高に気持ちが良いのではないでしょうか?
勿論、私は体操なんて全くできませんので、
申し訳ありませんが、全て想像で物を語っています。
お許しください~
普段の練習では、私の場合は、数多くの様々なベストが重なるように、
そのごくごく小さな1点を狙って、ひたすらゆっくりの練習をします。
自由な発想を音に込めながら気持ちよく練習する、なんて事は滅多にありません。
それでも、本番では、その数多くのベストが重なる1点を
全て具現しながら弾き進める事なんて、到底できません。
ちょっと踏ん張っても、最高の1点の周辺に収まれば、
かなり良い方かな、と思います。
本番の度に、最高の1点に出会える瞬間が、
1回でも訪れたら、と思います。
この時って、殆どの場合、聴き手の心に響き、
感動を分かち合える最高の瞬間です。
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