今日は、小野東風の命日です。
小野東風(894年―967年12月27日)は平安時代の貴族・能書家であり、
それまでの中国的な書風から脱皮して和様書道の基礎を築きました。
後に、藤原佐理(すけさま)と藤原行成と共に「三蹟(さんせき)」と呼ばれています。
因みに、平安時代初期の能書家「三筆」は、空海・嵯峨天皇・橘逸勢(はやなり)です。
東風は、宮中で用いる屏風に文字を書いたり、公文書の清書をしたりする職務に当たりました。
「王羲之の再来」とも言われました。
小野道風には「柳に蛙」という有名な逸話があり、花札にもなっています。
小野道風が若いころ、柳の下で蛙が何度も飛びあがっているのを見かけます。
「何をしているのだろう?」蛙は柳の枝に飛び付こうとしているのです。
飛び付いては失敗して、落ち、また飛び付いては落ちる。
道風は、いつかしら、蛙を応援していました。
ついに、蛙が柳の枝に飛び乗ったとき、彼は「私もこのように努力しよう」と考えて、
後に三蹟と呼ばれるほどの能書家となった、という逸話です。
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